歯科矯正を考えている方、すでに始めている方へ

マウスピース矯正
の基礎知識

矯正をはじめたいけど不安や疑問がある…
そんな方のために、マウスピース矯正の基礎知識や矯正をスムーズに終わらせるためのポイントについて解説します!

そもそも歯科矯正とは?

What is orthodontics anyway?

歯列矯正とは、ワイヤーやマウスピースといった矯正装置を使い、歯にじっくりと弱い力を加え、歯並びを整える治療のことです。
矯正では、口元の見た目をきれいにするだけでなく、噛み合わせを改善するなど歯の機能的な問題を改善することができます。

歯科矯正の方法

Orthodontic Methods

歯科矯正は、ワイヤーやマウスピースを使用したいくつかの方法があります。今回は代表的な方法を7つ紹介いたします。一般的な治療期間・費用をまとめていますので参考になさってください。
矯正方法は患者様最適なものが異なりますので、実際に矯正を行う際は歯科医と相談をして決めていきましょう。

マウスピース矯正

mouthpiece orthodontics

透明なプラスチック製のマウスピースを使用し、取り外し可能で目立たない矯正方法です。

適応症例

出っ歯/すきっ歯/受け口/八重歯/凹凸の歯並び/歯を大きく動かす必要がある/歯並び

治療期間

1年~2年

費用

60~100万円
※部分矯正の場合10万~40万円

表側矯正(ワイヤー矯正)

superficial orthodontics

歯の表面にブラケットを装着する一般的な矯正方法です。

適応症例

出っ歯(口ゴボ)/すきっ歯/受け口/八重歯/凹凸の歯並び/歯を大きく動かす必要がある歯並び

治療期間

2年

費用

60~130万円
※部分矯正の場合は30~60万円

裏側矯正(ワイヤー矯正)

backside orthodontics

歯の裏側に矯正装置を装着し、見えにくく歯並びを整える方法です。

適応症例

出っ歯(口ゴボ)/すきっ歯/受け口/八重歯/凹凸の歯並び/歯を大きく動かす必要がある歯並び

治療期間

3年程度

費用

100~170万円
※部分矯正の場合は40~70万円

ハーフリンガル矯正

half-lingual braces

上の歯は裏側、下の歯は表側に装置をつける矯正方法です。

適応症例

出っ歯(口ゴボ)/すきっ歯/受け口/八重歯/凹凸の歯並び/歯を大きく動かす必要がある歯並び

治療期間

2年半程度

費用

80~150万円
※部分矯正の場合は35~65万円

コンビネーション矯正

combination orthodontia

表側と裏側の装置を併用し、効果と見た目を両立する矯正方法です。

適応症例

出っ歯(口ゴボ)/すきっ歯/受け口/八重歯/凹凸の歯並び

治療期間

2年程度

費用

60~130万円

マウスピース矯正ってなに?

What is Mouthpiece Orthodontics?

マウスピース矯正は、従来の歯の表面に金属ワイヤーを取り付ける矯正方法ではなく、透明なプラスチック製のマウスピースを使用した歯列矯正のことを指します。
ワイヤー矯正と比べて費用が安く、期間も短く、痛みや違和感も少ない矯正方法となります。ですが、歯を大きく動かす必要がある場合などは、ワイヤー矯正の方が適している場合もあります。

メリット

  • 矯正器具が目立ちにくい

  • 取り外しができるため、食事などが楽しみやすい

  • 装置を清潔に保つことができる

  • 通院頻度が少ない

  • 痛みや不快感が少ない

デメリット

  • 対応できる症例に限りがある

  • 装置をつけている時は飲食ができない

  • 矯正装置の外す/付けるのに自己管理が必須

矯正期間はどれくらい?

How long is the correction period?

マウスピース矯正は、比較的症状が軽度な方向けの矯正方ですが、その中でもお口の中の状態によって軽度・中度・重度に分けられます。それぞれにかかる一般的な治療期間の目安があります。

一般的な治療期間の目安

治療計画に基づいて、装着するマウスピースの数や交換頻度が変わりますので、詳細はかかりつけの歯医者さん最寄りのクリニックに伺い、相談をしてください。

治療期間に関わる主な原因

FACTOR 01

歯の動く早さの違い

年齢や骨の密度、歯茎の健康状態など患者様それぞれによってお口の中の状態が違うため、治療期間に影響を与えることがあります。

FACTOR 02

矯正のために抜歯が必要になることも

矯正を行うために、やむを得ず抜歯が必要な場合など追加の処置が必要な場合があります。マウスピース矯正を始める前に処置を行うため、スタート時期が遅れてしまうことがあります。

FACTOR 03

つけ忘れによる、効果の低下

マウスピースは1日20~22時間の装着が推奨されています。この装着時間は患者様ご自身で管理していただく必要があります。正しい付け方を守ることで効率よく矯正を進めることができます。

マウスピース矯正にあたってよく聞かれる不安

Frequently Asked Concerns about Mouthpiece Orthodontics

Q

虫歯があると始められない?

A

口腔内の健康を維持するため虫歯がある場合はその治療が優先されます。

Q

つけ忘れたらだめなの?

A

つけ忘れに気づいたらすぐにマウスピースを装着し、つけ忘れ時間をカバーするために次回以降の装着時間を伸ばしましょう。

Q

破損したら、初めから?

A

マウスピースが破損した場合はすぐに担当の歯科医師に連絡して新しいマウスピースを作成する必要があるか相談をしましょう。そのまま使用できることもあります。

Q

矯正中に虫歯ができたら?

A

矯正中に虫歯ができた場合は治療が優先されます。避けるためにも、定期的な歯科検診や適切なケアで予防対策を徹底しましょう。治療後、矯正装置の再装着を行います。

その不安をなくすために

矯正を始める前に、しっかりと検診を受けてお口の健康状態を確かめ、納得いくまで歯科医に相談をしてからマウスピース矯正をスタートしましょう。
また、スタート後もご自身で判断しきれないことや、虫歯予防のためにも定期的にクリニックに通うことで、治療をより効率的かつ安心して進めることができます。

矯正スタート前

  • クリニックで初診を受ける

  • 治療計画を理解する

矯正スタート後

  • 定期的な定期検診

  • 毎日の正しいケア

マウスピース矯正を
はじめる前の準備

Preparation before starting mouthpiece orthodontics

まずはクリニックへ

go to the clinic first.

矯正中に虫歯が見つかると矯正治療を一時中断して虫歯治療を行わないとならない場合があります。
まずは虫歯や歯周病の確認をするためにクリニックはいきましょう。

クリーニングで虫歯リスク減

leaning reduces risk of tooth decay.

事前にクリーニングをすることで治療中の虫歯や歯周病のリスクを減らします。また、歯石や歯垢を取ることでマウスピースが正確にフィットし効果的に機能します。

治療計画を理解して準備

Understand and prepare a treatment plan

治療を進めるにあたって何が起こるのか、どのような注意点があるのかを理解することで不安を軽減し、治療をスムーズに進めることができます。また、費用の内訳や支払いスケジュールの把握も忘れずに。歯科医師としっかりコミュニケーションを取って、納得のいくまで質問・相談をしましょう。

矯正スタート

correction start

治療を進めるにあたって何が起こるのか、どのような注意点があるのかを理解することで不安を軽減し、治療をスムーズに進めることができます。また、費用の内訳や支払いスケジュールの把握も忘れずに。歯科医師としっかりコミュニケーションを取って、納得のいくまで質問・相談をしましょう。

マウスピース矯正をはじめたら

正しい情報を理解し、適切なケアを行うことで、マウスピース矯正治療の成功に近づきます。

継続して行うこと

  • 毎日20~22時間装着

  • 毎日のお手入れ

気をつけるポイント

POINT 01

食事をする時は必ず外す

マウスピースを装着したまま食事をすると歯に食べ物が詰まりやすくなり虫歯や歯周病のリスクが高まります。また、食べ物を噛む際にマウスピースが損傷する可能性も。

  • 虫歯や歯周病のリスク削減

  • マウスピースの劣化予防

POINT 02

毎日のケアを忘れない

マウスピースや歯が清潔でないと口臭の原因となり、不快感を引き出します。また清潔なマウスピースは装着感が良く快適に使用できるため、治療も順調に進められます。

  • 虫歯や歯周病のリスク削減

  • 口腔内の不快感軽減

POINT 03

決められた
装着時間を守る

装着時間を守らないと歯が計画通りに動かず、治療期間が延びることになります。追加の調節や新しいマウスピースが必要になる場合は追加の費用や時間がかかることも。また、装着しない時間が長くなると歯が元の位置に戻ろうとする力が働くため次に装着する時に不快感や痛みを感じることがあります。

  • 歯の移動速度の遅延を予防

  • 使用感の向上

クリニックからのアドバイス

マウスピース矯正は、
歯の表面に汚れがつきやすい

マウスピース矯正をはじめた時、歯の表面がとても汚れやすくなっています。ステインがついてしまっては折角歯並びを綺麗にしたのに台無しになってしまいます。
ですので、自宅での歯磨きの際にはホワイトニングに優れた歯磨き粉や、電動歯ブラシのホワイトニング機能などを使用して、歯の表面も綺麗に保つ様に気をつけましょう。

お口の中の糖分をXYLITOLにすることで、虫歯予防

虫歯菌は糖分を栄養素として増えていきます。XYLITOLはお口の中の糖分と入れ替わることで虫歯の予防につながります。なぜなら、虫歯菌はXYLITOLを栄養としてとることができないからです。ですので、マウスピース装着中に虫歯が増えてしまうのではないかと心配な場合は、タブレットタイプのXYLITOLがおすすめです。

具体的なケア方法

Specific Care Methods

CARE 01

マウスピース洗浄液の使い方

毎日1時間以上、洗浄剤につけ置きしましょう

お口の中を清潔に保つため、マウスピースの洗浄は毎日の習慣にしましょう。マウスピース専用の洗浄剤に1時間以上つけ置きすることで、マウスピースを清潔に保つことができます。気になる汚れがある場合は、マウスピースを傷つけないよう、歯ブラシを使ってやさしく汚れを取り除いてください。つけ置き後は、流水下でしっかりすすぎ、キレイな状態で装着しましょう。

歯ブラシで汚れを落とす際、歯磨き粉の使用は避けましょう。歯磨き粉に含まれる研磨剤がマウスピースの表面のを傷つける恐れがあります。傷によって細菌の繁殖の原因となります。やさしく汚れを落としましょう。汚れが取れていれば問題ありません。

CARE 02

タブレットの使用頻度

キシリトールタブレットは”常に”お口の中にあるように

歯磨きできない時にキシリトールタブレットを口の中に入れておくと、虫歯菌の活動を弱める効果があります。実は、虫歯菌が大好物の糖と間違えてキシリトールを摂取することで菌が活動エネルギーを得ることができず、結果的に虫歯菌が弱まり、細菌が減っていきます。1日15~16粒を目安に食べ続けることを習慣にしていきましょう。

キシリトールタブレットを3ヵ月続けるとベトベトのプラーク(歯垢)から、サラサラのプラーク(歯垢)になり、歯磨きでも虫歯菌が落としやすくなるのでお口の中の環境が良くなります。

CARE 03

フロスの使い方

歯磨き後に必ずフロスで歯と歯の間もキレイに保ちましょう!

丁寧に歯磨きをしても歯と歯の間の汚れは落としにくいですよね。
歯と歯の間には歯垢が溜まりやすく、さらには固まって歯石になり、虫歯や歯周炎の原因になります。また、マウスピースを着用していると、より歯垢(細菌)が溜まりやすくなるため、歯磨き後はフロスでしっかり歯間のお掃除を行いましょう!

1回のフロスの長さは指先から肘までの長さ(約30㎝)。指に巻き付けて両手でピンッと張り、ノコギリの様にゆっくり優しく歯と歯の間に入れ、歯の側面に沿わせながら丁寧に行いましょう。優しくフロスを使用しても血が出る方は、かかりつけのクリニックや歯科医院に相談してください。

CARE 04

お口の中のケア

丁寧な歯の磨き方

歯ブラシはペンを持つように優しく握り、細かく動かしながら、1本1本ゆっくり丁寧に磨き上げましょう。毎食後に歯磨きをお勧めします。また、就寝中は特にお口の中が乾燥して菌が増えやすくなるため、就寝前にはじっくり時間をかけて歯を磨くようにしましょう。

三大不潔域とされる「奥歯の溝」「歯と歯茎の境目」「歯と歯の間」を意識して磨くことで、口腔内をより清潔に保つことができます。また、普段からこまめに水分を摂取し、唾液を促すことでお口の中をきれいに保てます。虫歯や歯周炎のリスクを下げるためにも、できるだけ口腔内に糖分を残さないよう心がけることも重要です。

でも、どの商品を
選んだらいいのかわからない…
そんな方に

歯科クリニック監修
厳選された商品をご紹介

湘南デンタルケアークリニック監修

マウスピース矯正を
不安なく進めるためのケアセット

セット内容

歯ブラシ・フロス・歯磨き粉・マウスウォッシュ・タブレット・マウスピース洗浄剤

こんな方に選ばれています!

  • 何を買えばいいかわからない

  • しっかりと矯正を行いたい

  • 清潔な歯を保ちたい

recommendation

歯科医師が推薦する
ケアアイテム

豊富な専門知識や経験に基づいて歯科医師がケアアイテムのセレクトを監修。矯正中のお口の中のトラブルを防ぐために効果的な商品を選んでいます。これからマウスピース矯正をはじめる方や治療中の方が安心して矯正治療を継続できるよう、サポートする商品セットです。

マウスピースと
口腔内のケアをしたい方へ

Mouthpiece Care starter set

スターターセット

  • ルシェロ歯ブラシ W-10
  • フロアフロス スタートアップ 5m
  • ルシェロ 歯磨きペースト ホワイト
  • リステリン トータルケアゼロプラス(ノンアルコール)
  • キシリトールタブレット
  • ポリデントデンタルラボマウスピース矯正用

マウスピースを日々清潔に保つための商品と、普段の歯磨きにプラスすることで口腔内の環境をより健康に整え虫歯になるリスクを減らす商品を選んだ、ベースとなるセットです。また、定期購入いただくことも可能です。

セットを詳しく見る

矯正終了後に行うこと

aftercare

保持装置(リテーナー)
の使用

矯正治療後、歯は新しい位置に移動していますが周囲の骨や組織がまだその位置に安定していないため、元の位置に戻ろうとする力が働きます。なのでリテーナーは歯を新しい位置に固定し安定させるために必要です。他にも噛み合わせを安定させ顎関節や他の歯に負担がかからないようにする効果もあります。リテーナーもマウスピースと同じく、装着時間や適切なケアが大切です。

aftercare

ホワイトニングもおすすめ

歯並びが整った後にホワイトニングを行うことで、さらに美しい歯を手に入れることができます。